最終更新日 2019年4月28日

 4.ウッドデッキ

kazutaka nagai


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 テーマ  ウッドデッキを自作する
 特    長

3 m x 3 mの大型デッキ、ウェスタンレッドシダー製、10 年経過するも健在 2 x 4材のサンドイッチ工法、アジャスターボルトによる水平調整

 諸    元

全高:135 cm 床高:30 cm 面積:302 cm x  87 cm 8.7 ㎡

製作年: 2004年11月~2005年4月


 1.プラン


高さは居間の床面と同じ、幅は居間の幅と同じ 3 m、奥行はテーブルとイス 6 脚を置いてバーベキューができる広さ。素材は腐らない木材ウェスタンレッドシダー・ ・ ・ といったところです。


 2.基本構造


情報源: 「ウッドデッキを作る」 丸岡将晃著 美術出版社
上記参考書には大変お世話になりました。材料の選び方、工法から電動工具の使い方まで、事細かに親切に指導いただきました。特に2 x 4 材を 3 枚重ね合わせるサンドイッチ構造でポスト(柱)を作る工法(左記画像上)ならびにポストの高さを調整する部品「アジャスター」(左記画像下)の紹介は秀逸で、これがなかったら私にはウッドデッキは作れなかったと思います。ウッドデッキ専用の各種金具が高価だったので、なるべく使わず木組みを多用しました。実際の構造は左記の設計図をご覧ください。

材木は、ホームセンターおよび通販で入手しました。3.6 m材はホームセンターで軽トラックを借りて運びました。


 3.基礎工事


デッキの下になる部分はブロックで囲い、コンクリートを流し込んで固めました。排水のため、少し傾斜させています。最前列と左のポスト(柱)が立つ部分の基礎はレンガ造りです。コンクリートとレンガの間に雨水用の水路を設け、排水口はたまたま直下に埋設されていた雨水用の下水管に直結させました。排水がしっかりしているので、デッキの水洗いも快適です。


 4.木材加工


なにしろ 2 x 4 材と 2 x 6 材を何十本と切りそろえましたので、新規に購入した電動丸ノコが大活躍しました。操作は危険この上なく、大騒音を発生するので家族には不評でしたが、効率は最高で、この経験が後の屋根裏部屋作り着工の原動力となりました。電動工具では大きめの電動ドライバーを購入しました。RYOBI製約5,000 円。1.2 cmのボルト用の穴あけ何十箇所と10 cmもあるコーススレッドのネジ締めに活躍しました。電動ドライバーは、逆回転スイッチとチャック部分が壊れやすく、この後の屋根裏部屋完成までに 2 台つぶしました。修理は、故障 1 ヶ所につき2,000 円、メーカー送りで時間もかかるのとのことで、その都度新規に購入し、現在は三代目です。


 5.組立


組立は楽しく、土日は照明をつけて夜遅くまで作業しました。組立にあたっては直角・平行・水平が重要です。床面を水平に仕上げるのは、本来非常にむずかしいのですが、「2.設計」でご紹介した「アジャスター」のおかげで楽しく進みました。「アジャスター」はポスト(柱)下部の腐食防止にも効果がありました。


 6.床板貼り


床板はデッキの顔ですので、直角と平行に気をつけ慎重に作業しました。材木はなるべく真っ直ぐなものを選んで購入しましたが、自然のものなので微妙に曲がっています。1 枚 1 枚自動車用のジャッキと万力で押さえつけてからコーススレッドで固定しました。


 7.フェンス


フェンスは、当初計画では 2 x 4 材をX字型に組み合わせたものにする予定でしたが、妻の希望によりレッドシダーのラティスに変更しました。大変おしゃれに仕上がり気に入っています。

 


 8.塗装


ウッドデッキ専用の有名な塗料もありますが、大変高価なので、普通のステインを使用しています。 


 9.メインテナンス 


2015年  年に一度ほどステインを上塗りしており、外見上異常は見えませんでした。

このたび製作後 10 年を経過したので、外周装飾の幕板と床板を 5 枚ほど外して点検を行い

ました。結果、ポストと梁の接合部分3 ヶ所および一部の梁の背中部分と床板の裏側に腐れが

あり大修理を行いました。

腐ったのは手すり(笠木)のつなぎ目直下のポスト(柱)と梁の接合部分で、雨水が日常的に流れ込んでいた模様です。笠木のしっかりした部分のポストには異常がなく、笠木の重要性がわかりました。また、幕板の裏側がカビだらけになっており、幕板は木材の乾燥に支障ありとわかり取り払うこととしました。観察の結果、木材の接合部分は多少隙間がある方が雨水の排出と乾燥に良いとわかりました。
部品をはずし、腐った部分を切断廃棄しました。サンドイッチ工法のおかげで、使える部分を次々に融通しながらポストを組立て直したところ、ポスト用に新規に購入した材料は、180 cmの 2 x 4 材 1 本で済みました。床板は 3 mの 2 x 6 が1枚必要となりましたが、安価なSPF材購入で済ませ、軒下部分のレッドシダーと交換して、レッドシダーを雨のかかる部分に移動させました。


2019年4月 建設から15年が経過しました。久しぶりのステイン塗り直しのとき、 ポスト下部の部材が腐ってグズグズになっているのを発見しました。場所はデッキ右隅、やはり笠木のつなぎ目の真下です。3枚サンドイッチの真ん中30cmほどの部品で、アジャスターボルト付き重量を支える大事な部分です。刷毛の持ち手の先で突っつくとボロボロと壊れ、結局、道具なしで全部きれいに取れてしまいました(画像①)。両側の部材は、多少痛んでいるものの、まだ使えそうなので、真ん中だけ交換することにします。残っていた15年前の 2x4を、適当な長さに切断して、はめ込みました(画像②)。アジャスターボルト用の穴を開け、金具を取付け、塗装しました(画像③)。所定の位置に取付けて、ボルトとコーススレッドで締め付けました。

アジャスターボルトで少し持ち上げ、修理が終了しました(画像④)。まだまだ使えそうです。




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