最終更新日 2018年12月28日

簡易内窓

kazutaka nagai


    テーマ  透明エンビ板を使った二重窓の自作。
 特    長 

 押しピンで固定し、開け閉め不能の簡易な構造ながら、暖房・冷房時の省エネに

 効果大。経費は格安。

諸    元

 全高:cm 幅:cm 奥行:cm 構造:     製作年: 2014年 

 


 1.プラン


木造住宅は気密性が低いため、冬は寒く、夏は暑く、エネルーギーの損失は多大です。壁の中には断熱材が入っているので、最大の原因は窓ガラスです。「インプラス」という商品があり、外注も可能ですが、我が家は窓が多く、全部でいくらになるのか計算するのも恐ろしい状況です。

そこで考えたのが、透明なエンビ板を窓枠にピッタリはめ込んで、二重窓にする方法です。エンビは断熱材であり、間に空気層ができるのでかなりの断熱効果が期待できます。窓の開け閉めができなくなりますが、真冬と真夏には開け閉めしない窓から設置しました。


 2.設計


窓枠は一つ一つのサイズが異なり、ほとんどの作業が現場合わせなので、設計らしいものはありません。窓枠の大きさを測り、細材で枠を作り、エンビ板を切断しはめ込んでピンで留めるだけです。エンビ板に引く切断予定線が設計図のようなものです。

窓枠は四隅が直角の長方形に見えますが、実際には多少歪んでいます。四隅に曲尺を当ててみると直角でないことがよくあります。それでも四隅のうち1か所ぐらいは直角の角があるでしょうから、ここを「基準点」と決めて、購入したエンビ板の直角部分をここに当てます。窓枠の対辺同士は必ずしも同じ長さではないので、必ず4辺の寸法を測定します。大事なことを忘れていました。エンビ板は気温の高低でかなり伸び縮みします。寒い時期にピッタリの寸法で製作すると夏に伸びてパンパンとなり、反り返ってきます。ピッタリだとはめ込む作業も大変なので、寸法は少しゆる目(2mm位か)が良いと思います。


 3.製作


画像① 適当な細材(厚さ1cm位、幅2cm位)を入手して、枠材として窓枠の内側の四周に小クギで固定します。このとき全体が平面になるように注意します。

 

画像② エンビ板は90cm幅が規格なので、大きな窓の場合は真ん中にも枠材を設け、2枚をつなぐことになります。

 

画像③ エンビ板の切断が作業のハイライトです。切断方法は色々あるようですが、筆者はプラスチック用カッター(OLFA P-800)を使っています。切断後は実際に窓枠にはめてみながら、ヤスリ掛けで調整します。

 

エンビ板を直接装着する場合は、測定した寸法から少し減らす程度で良いのですが、筆者はエンビ板の周囲にモールをつけたので、さらに2mmほど差し引いて寸法としました。モールには端部用・連結用などいくつかの種類があり便利です。エンビ板のつなぎ目や窓枠との接触面には枠材があるので、すき間風の心配はありません。主に見栄えの問題ですが、エンビ板を2枚つなぐときにはあった方が良いようです。

購入したエンビ板には紙が張り付いているので剥がさないようにして、紙の上に窓枠の形どおりに切断予定線を書き込みます。このとき、エンビ板の直角の角を、先に決めた「基準点」とするのがコツです。 


なお、居間の南のガラス戸は、ウッドデッキへの通路にもなっている我が家最大の開口部です。エネルギー損失の元凶ですが、幅200cm高さ210cmと大きく、さすがに素人の手には負えません。やむを得ず、ホームセンターのプロに頼みました。LIXILの「インプラス」という製品です。取付時間2時間弱、二重ガラスで大変快適になりましたが、費用が135,000円もかかりました。